早くも2月、依然として厳しい寒さが続きますが、日のさす時間も長くなり少しずつ春の訪れを感じるこの時期、麻生圓兵衛商店では関西風桜餅に使用する道明寺粉の製造がピークを迎え、連日、全国の和菓子屋様・製菓原料問屋様へと出荷しております。
道明寺粉は蒸したもち米を乾燥し粉砕したもので、弊社では粒の大きさによって以下のように用途・種類分けをしています。
※ 2ツ割→6ツ割の順に粒が細かくなっていきます。
仕上がり・食感 | 機械適性
(包餡機) |
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2ツ割(丸) | ほぼもち米そのままの形状のため、大変食べ応えがあり、桜餅・おはぎ等に使用されます。 | 〇 |
3ツ割 | 大きな粒と細かな粒が適度に含まれ、もち米本来の食感を楽しめます。
桜餅・おはぎ等に使用されます。 |
〇 |
4ツ割 | 仕上がり食感のバランスが良く、桜餅では一番使用される粒度です。 | 〇~△ |
5ツ割 | 粒が細かいため仕上がりが大変美しく、特に京都などで好んで用いられています。
桜餅のほか道明寺羹・上生菓子などにも使用されます。 |
△ |
6ツ割 | 大変細かい粒度のため、扱いには多少の技術を要しますが、仕上がりが滑らかで美しく、桜餅以外にも上生菓子のもち生地として使用されています。 | △ |
現在では和菓子用途として知られている道明寺粉ですが、元は戦国時代の保存食品である兵糧(干し飯)として用いられ、大阪にある尼寺、道明寺で作られたことがその名の由来とされています。